永遠に残る名前 お墓への彫刻の意義

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お墓参りに行くと、墓石の側面や、墓誌に、ご先祖様の戒名や名前などが彫刻されている墓所をよく目にするかと思います。
お墓に刻まれる戒名や名前。
それはただの文字ではなく、故人の魂や家族の想いが込められたものです。
なぜ私たちは墓所にこのように名前を彫刻するのでしょうか。

戒名とは

そもそも、戒名とはなんでしょうか。

戒名は、仏教の伝統に基づく名前です。
一般的に亡くなったあとに授けられます。
亡くなった後に、浄土や極楽への旅の道しるべとして与えられるもので、新しい仏名としての身分を示すものとされています。
多くは僧侶に依頼してつけてもらいます。

戒名を付けるのには、様々な理由があります。

故人の浄化と供養
戒名を与えることで、故人の過去の罪や煩悩を清算するという意味合いがあります。
戒名には、故人が浄土や極楽へと生まれ変わるための祈りや願いが込められています。

次の世界への名前として
戒名は死後の世界での新しい名前として与えられます。
これにより、死者は次の世界での生を迎える準備が整うとされています。

家族や親族とのつながりの証
一族や家族の間で同じ戒名の一部を受け継ぐことがあります。
これにより、一族や家族の絆やつながりを象徴する役割も果たしています。

個人の特徴や願いを反映
戒名は、故人の生前の行動、性格、遺族の希望などに基づいて選ばれることが多いです。
そのため、戒名には故人の特徴や家族の願いが反映されます。

仏教的な価値観の表現
戒名は仏教の教えや価値観を具体的に表現する手段ともなっています。
故人や家族が仏教の教えを大切に思い、その教えに基づいて次の世界への旅を願うための名前として戒名が与えられます。

お墓に名前や戒名を彫刻をする意味

お墓に必ず戒名や名前を彫刻しなくてはいけないというルールはありません。
では、なぜ多くのお墓で彫刻をされているのでしょうか。


墓所に戒名や名前を刻むのは、故人を永遠に記憶するためのものです。
石に彫刻された名前は、時間の経過や自然の力に耐えて残るため、後世にもその人の存在を伝えることができます。

また、戒名や名前を石に彫刻することは、故人の魂への敬意や尊重を示す象徴ともなっています。
それは、故人がこの世を去った後も、存在が尊重されていることを示すものです。

日本の伝統的な墓石には戒名が主に彫られていますが、最近では宗教的な背景や価値観の多様化により、戒名を付けることを希望しない家族も増えてきました。
そういった場合は、故人の俗名(名前)を墓石に彫刻します。

これは、日本の社会が多様化してきたため、宗教や伝統に縛られず、故人や家族の意向を尊重する形が取られるようになってきているということです。
また、家族や親しい人々にとって、俗名は故人を思い出す際に親しみやすいと感じることもあるため、戒名を付けずに俗名彫刻を選ぶ家族も少なくありません。

どのような選択をするかは、個人や家族の価値観によるものなので、戒名でも俗名でもどちらの方が正しいというものはありません。
大切なのは、故人の意向や家族の思いを尊重し、適切な方法で故人を偲ぶことです。

彫刻はいつまでに行えば良いのか

彫刻はいつまでに行わなくてはいけないという期限はありません。

一般的には、お墓を既に持っている場合は、納骨までに彫刻を行うことが多いです。
まだお墓をもっていない場合は、建墓を依頼するときに併せて、彫刻も依頼すると良いでしょう。

ですが、彫刻を行うのにいつまでという決まりはないため、必ず納骨や建墓までに間に合わせる必要はありません。
それは、彫刻の文字自体に、故人の魂が宿るわけではないからです。


亡くなった方のご遺族が心身ともに落ち着いてから、改めて彫刻を依頼して行うこともできます。
亡くなられてからすぐにご納骨をする場合や、お寺からのお戒名の授与が納骨までに間に合わない場合もあります。
そういった場合でも、納骨後に彫刻を行うことはできるので、焦らずゆっくり段取りを進めることが大切です。

おわりに

墓所での名前や戒名の彫刻は、必ずしもすべての墓所でされているわけではありません。
彫刻を行うかどうかは、費用の問題や、家族・個人の考え方や希望、宗教的な慣習などによって変わってきます。
彫刻を行うかどうか考えるうえで大切なのは、故人への思いや供養の心を大切にし、家族で話し合って決めていくことです。

そのうえで、戒名や名前を彫刻する場合は、故人への感謝を込めて行われるものです。
単に名前を石に刻むということ以上の、深い意味が込められています。
故人への尊重、家族の絆、文化や伝統の継承といったさまざまな価値を持ち合わせています。
お墓参りに行ったときに、亡くなられた大事な方の名前を見ることで心が落ち着いたり、ご先祖様との思い出が蘇ったりすることもあるかと思います。
故人との繋がり、過去と未来の橋渡し、そして人生の大切さを再認識する機会として、お墓に刻まれる名前や戒名についても捉えていただけたらと思います。

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