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お墓を建てるということは、故人への「最後の贈り物」であり、残された家族にとっては心の拠りどころとなる大切な場所です。
だからこそ、お墓をどの石材店に依頼するかは、とても重要な決断になります。
お墓は一度建てて終わりではなく、納骨や法要、メンテナンス、将来的なリフォームなど、長い年月を通じて石材店とのお付き合いが続いていくものです。

しかし、普段の生活の中で石材店と関わる機会は少なく、「信頼できる石材店をどうやって選べばよいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、石材店の役割や信頼できるお店の見分け方、失敗しないための探し方までをなどをご紹介します。

これからお墓を検討されている方が安心して石材店を選べるよう、具体的なポイントをまとめました。

1，お墓を建てるときの石材店の役割

お墓購入をしようと考えるとき、多くの方がまず「どんなデザインにするか」「費用はいくらか」といった点を意識するかもしれません。
お墓に対する要望や、イメージを形にするのが石材店です。
石材店は、単に墓石を販売するだけではなく、墓石の施工や彫刻・修理・リフォーム、納骨まで行っており、お墓を建てるにあたって欠かせない長期的パートナーです。

石材店の主な役割
　・墓石の施工作業：石材の選定から加工、施工まで対応

　・彫刻やデザイン提案：家名や戒名彫刻だけでなく、家族の想いを反映したイラストやオリジナルデザインにも対応

　・墓石修理・リフォーム：経年劣化による墓石の補修やリフォーム

　・お墓のメンテナンス：クリーニング、目地補修、掃除など、長期的にお墓を守るためのサポート

　・納骨するときの職人手配

お墓は長期的なものだからこそ、建てて終わりではなく、お墓を建てた後も石材店とは長い付き合いが続きます。
納骨や法要のたびにお墓を開け閉めする作業、追加彫刻、法要の手配など、家族の供養の節目ごとに石材店に依頼することになります。
信頼できる石材店を選ぶことは、長い時間をかけてお墓を守っていくための安心にもつながります。

2，石材店の種類　大手石材店と地域密着型の石材店の違い

石材店には大きく分けて「大手石材店」と「地域密着型の家族経営石材店」の2つがあります。
それぞれに強みや特徴があり、どちらを選ぶかによってお墓づくりの進め方や安心感にも違いが出てきます。
ここでは、その違いを整理してみましょう。

　◇大手石材店の特徴とメリット

大手石材店は、全国規模のネットワークを持ち、広い範囲でサービスを提供しているのが大きな特徴です。

●全国的なサービス網：全国的なネットワークを持っているため、地域に関わらずサービスを受けられる可能性が高い

●安定した品質管理：一貫した製品規格や施工マニュアルがあるため、品質が安定しやすい

●明確な販売実績：施工件数や過去の事例が豊富で、客観的なデータを確認しやすい

●保証体制の充実：長期保証や全国規模のアフターケアが整っている場合が多い

大手企業は一貫した品質管理体制を整えていることが多く、製品の品質が安定しやすい傾向にあります。
販売実績が明確でわかりやすいというメリットもあります。
大手ならではの信頼感や安心感は大きな魅力といえるでしょう。

　◇個人経営の石材店の特徴とメリット

一方で、地域に根ざした個人経営の石材店は、大手とは異なった強みを持っています。

●地域の暮らしに寄り添える：その地域の供養のやり方や宗教的背景を理解しているため、細やかな提案が可能

●柔軟な対応力：価格面やサービス内容について融通がききやすい

●親身な対応：小規模だからこそ、顧客一人ひとりに丁寧に寄り添い、長期的な関係を築いていける

●地元での信頼：口コミや地域の評判に直結するため、真摯な姿勢でお客様と向き合う傾向が強い

大手石材店と比較して、個人経営の石材店は価格やサービス内容において柔軟な対応が可能な場合が多いです。
また、個人経営の石材店は、顧客との長期的な関係を大切にします。
何年にもわたる信頼関係の構築が期待でき、長期的なサポートやアフターケアを受けやすくなります。

　◇どちらの石材店を選ぶべきか

大手石材店は「安心のブランド力と全国規模のサポート」が魅力。
個人経営の石材店は「地域密着の親しみやすさと柔軟な対応力」が魅力です。
どちらが良いという正解はありません。
家族の希望やお墓を建てる地域の事情に合わせて選ぶことが大切です。

そして何より大切なのは、「自分たちにとって信頼できる」と感じられるかどうかです。
実際に相談し、対応の丁寧さや話しやすさを確かめてみることで、その石材店が今後も長く付き合っていけるかどうかが見えてきます。
価格や規模だけでなく、安心して任せられるかどうかを基準に選ぶことで、後悔のないお墓づくりにつながります。

3，石材店を探し始める前に　指定石材店有無の確認

地方自治体や市町村が管理している公営霊園の場合は、指定石材店制度がないので、どの石材店に依頼しても問題ありません。

ですが、宗教法人が運営している民営霊園では、指定石材店制度を取り入れている場合が多いです。
指定石材店制度とは、墓石を建立する石材店があらかじめ指定されていることです。

　◇指定石材店制度とは？

指定石材店制度とは、霊園があらかじめ信頼できる石材店を指定し、その石材店だけが工事や販売を行える制度のことです。

メリット
●霊園側が品質や施工基準をチェックしているため、安心して依頼できる
●霊園と石材店の連携がスムーズで、手続きや工事も滞りにくい

デメリット
●希望する石材店に依頼できない場合がある
●価格やプランの比較が難しく、自由度が制限される

指定石材店制度のある霊園では、指定されている石材業者でしか墓石の購入や工事を行うことが出来ません。
指定石材店になっていない業者を希望する場合は、その霊園で建墓することはできないということになります。

この制度のメリットは、霊園が品質管理を厳格に行えることです。
指定された石材店は、霊園の基準を満たす高品質な製品を提供するように要求されます。
そのため、安心して高品質な製品を受け取ることができます。

せっかく良い石材店を見つけたのに、依頼することが出来なかったら意味がありません。
建墓する際には、指定石材店があるかどうか事前に確認しておくようにしましょう。

4，信頼できる石材店とは

多くの人が、お墓を持たない限り、普段生活している中で石材店と関わりを持つことはないと思います。
そのため、信頼できる石材店、良い石材店を選ぶと言っても、どんな基準で判断したらよいかわからない方が多いのではないでしょうか。
実際、どんな石材店が信頼できる石材店なのか、ポイントをいくつかご紹介します。

　・豊富な経験と実績がある

当たり前のことではありますが、長年の経験と多くの顧客からの実績がある石材店は、お客様から信頼されいているということです。
長年の経験は、品質とサービスの保証となります。

お墓のデザインも、昔からの伝統的な和形の墓石のスタイルから、近年は洋型の墓石でデザイン性に富んだ様々なタイプのお墓が増えてきました。
長年の経験や実績があり、墓石について幅広い知識があるからこそ、お客様の要望に沿ってデザインを考え、提案することが出来ます。

　・石材の知識がしっかりある

墓石に使用される石材は、日常的に私たちが生活している中で手にする石とは異なり、原産国や地名もさまざまで、それによって価格や品質がかなり大きく変わってきます。
石について専門的な知識を持っている人がいるかどうか、詳しく説明してくれるかどうかは、建墓するにあたって重要なポイントとなります。

石材は、採れる産地によって色や材質、耐久性などに違いがあります。
墓石は常に外にあり、長く歴史を刻んでいくものなので、価格だけでなく、耐久性やその地域や場所などの気候に合った石材を選んでくれる石材店が良いでしょう。

　・お墓を建てた後のアフターフォローをしてくれる

お墓の建立や納骨法要が終わった後も、年回忌法要やお墓のメンテナンスなどで石材店との関係は長く続きます。
お墓は長く使うものですので、購入後のメンテナンスも重要です。
お墓は時間とともに接着部分の劣化や、石の傷みなどが出てくる可能性があります。

また、新たに納骨や彫刻を依頼することもあるかもしれません。
そのため、信頼できる石材店を選ぶ際には、アフターフォローをしっかりしてくれる石材店が良いでしょう。

　・希望や要望を親身に聞いてくれる

お墓を建てるとき、お墓のデザインや石の種類は、金額にも関わってくるところでもあるので、ご家族の意向や好みを打ち合わせしたうえで決めていきます。
お墓購入は、決して安い買い物ではありません。
しっかりこちらの要望や状況をじっくり聞いてくれて、その意向を汲み取ったうえでの提案をしてくれることが良い石材店と言えます。

　・透明性のある価格設定

価格設定が明確で、追加費用が発生しないかどうかを事前に確認することが重要です。
見積書の内容が明確で、石の種類がきちんと書かれており、価格も明確に記載されているか確認してください。

石材店を選ぶときは、もちろん価格も重要ですが、簡単に値引きに応じる場合には、不良品の場合や手抜き工事をする危険性もあるので注意する必要があります。
もともとの価格設定を高くしている可能性もあるので、しっかり見積書を確認し、的確な価格設定をされている業者が良いでしょう。

見積書の中で気になる点があった場合は、契約前にきちんと内容を確認しましょう。
気になる部分の説明や詳細をしっかり伝えてくれる石材店の方が、安心して依頼できるのではないでしょうか。

　・自社の職人が在籍しているか

石材店によっては、自社施工ではなく、すべて下請け業者が行っている場合もあります。
下請け業者の施工が悪いというわけではありません。
ですが、担当する営業スタッフと下請け業者とのコミュニケーション不足や、施工についての詳細の打ち合わせがうまく出来なかったりすることがあるため、こちら側の意向や希望が伝わりづらい場合があります。

また、急な予定変更やイレギュラーな問題が発生した場合でも、自社施工の方が柔軟に迅速に対応してもらえる場合が多いです。

また、自社の職人は、営業担当と同じ思いを持って施工に当たっているということになります。
自社施工という責任感も持っているため、一つひとつの施工を丁寧に作業を行います。

お墓は大きな金額を出して購入するので、施工に対する責任感と思いを持った職人がいる石材店の方が、アフターフォローも含めて、長く安心して任せることが出来ます。

5，信頼できる石材店の探し方

信頼できる石材店のポイントが分かったうえで、では実際どうやって石材店を探したらよいのでしょうか。

　【１社ではなく、何社か比較する】

公営霊園の場合は、基本的には指定石材店制度がないので、自分たちで探して選んで決めることが出来ます。

自分たちに希望に合い、信頼できる石材店を探すためには、気になる石材店を２～３社くらい比較してみると良いでしょう。
比較となると、見積書の価格面だけを比べがちですが、比べるところは価格面だけではありません。
大切なのは、依頼や相談をしたときの応対の仕方や、実績や施工事例なども比較しましょう。

高い買い物だからこそ、１社だけではなく、何社か比較したうえで自分たちの希望に沿った信頼できる石材店を見つけましょう。

　【インターネットで口コミや評判を調べる】

実際に利用された方々の声は、石材店を選ぶ際の大きな手がかりになります。
インターネットの口コミや地域の評判を調べてみることをオススメします。

自社サイトに掲載されている口コミだけでなく、Googleの口コミなどもチェックしましょう。
Googleの口コミは、実際に利用した人が書き込むため信頼性が高いとされています。
複数のサイトで口コミや評判を確認すると良いでしょう。

　【店舗に実際に行ってみる】

実際に店舗に行き、商品や施工の質を確認することで、信頼できる石材店を選ぶことができます。

今は見積書や契約書だけ送ってもらって、直接対面して打ち合わせすることなくお墓を建てることも可能な時代です。
ですが、店舗に足を運ぶことはとても重要です。
インターネットサイトでは知ることのできない石材店のソフト面（石材店の雰囲気や、対応の仕方など）を直接知ることが出来るからです。

また、店舗には、過去の施工例や実際に使われている石材のサンプルなどが展示されている場合が多くあります。
これらを見ることで、石材店の技術力や施工実績を確認することもできます。
石材店の商品を実際に見ることができるため、自分が希望する石材の品質や色合いがあるかどうかなどを確認することもできます。

おわりに

お墓は決して安い買い物ではなく、多くの人にとっては人生に１度のだけの大きな買い物です。
そのため、後悔のないお墓購入のために、そのパートナーとなる石材店選びは、とても重要です。

信頼できる石材店に出会えるよう、事前にしっかり調べておくことをおすすめします。

平成東武霊園には、一般墓から永代供養墓まで、多彩な区画の様々なタイプのお墓がございます。
それぞれ費用の面でも異なってきますので、家族の価値観や供養の形からご相談いただければと思います。
大切な方々と共に、ご先祖様と、これから繋いでいく家族のために最善のお墓・供養の形を選択していただけばと思います。

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